「ごめん、とは付き合えない」 私の長い長い片思いが終わった。ああ呆気ない終わりだったなあ、それもそうだ、メールで告白したんだもん。ただ好きです、って打ったメールを送信するだけ。そして待つだけ。わかってたんだけどさ、わかってたんだ。ダメだってことくらい。でも好きなの、好きなんだよ。 「ううんいきなりごめんね、これからも友達でいてね！」 何言ってるんだ私。友達？そんなあっさり諦めれるものじゃないでしょう。だって彼が、土方くんがこれからも友達でいてほしいって言うから。なんて自分に問い掛けるけど言い訳ばかり。だってだって土方くんが。土方くんを責めるなんて、馬鹿だろ私。ダメだってわかってたのに。わかってたのに悲しいよ、土方くんわかってる？私悲しいんだよ。友達って言われて嬉しいと思ったけど、やっぱり悲しいよ、私は貴方の隣に立ちたかった。貴方の隣に立つことを、触れる事を許してもらいたかった。 「これからもよろしくな」 これからもよろしく、ね。一見関係がもとどおりになりそうな一言だけどそうはならないことを私は知っている。上辺だけの、綺麗な言葉。土方くん、君は優しい。優しいから私を傷つけないように、完璧に突き放す言葉を使わないでそんな上辺だけの優しい言葉を使ってくれている。優しいね、土方くんは。優しいけれど、私は苦しいよ。貴方のその優しい言葉が私をどれだけ苦しめているかなんてしらないんだろうな。優しさ故の苦しさなんて、きっと私にしかわからない。たまにはメールしてね、と送る私は馬鹿だ。何を言っているんだ。何期待なんかしているの。俺メールとか自分からあんまり送らないからそしたらそっちから送れよ、と私に送り返してくる土方くんも馬鹿なんだ。馬鹿で、優しい。これから土方くんからメールが送られてくることはないということを私は知っているし、私からメールを送る勇気がないことを私はよくしっている。そしてきっと土方くんも私からメールがくることを望んでいるわけではない、と私は思う。所詮それも上辺だけの、優しい土方くんの嘘なのだから。 |