「そーご!」

シーン。あれ?おかしいないつもならここで昼休みは寝ているはずなのに。今日に限っていないなんて、なんてタイミングの悪い奴だ。あ、違うか私が悪いのか。

「そーごくんやーい」
「総悟ならここにはいねーよ」
「あ、土方くん。え、いないの?いつも一緒にご飯食べてるよね?」
「食べてっけど今日あいつ誕生日だからな。朝から女に追いかけられてたから今頃どっか隠れてんじゃねーの?学校中の女が追い掛けてそうな勢いだったから」
「あー出遅れたか!やっちまったー」
「おまえも追い掛けてんのか?プレゼントとかあんのかよ」
「追い掛けてはないよーここ来たらいるだろなあって思って来ただけだし。プレゼントもないし」
「おまえそれ何しに来たんだよここに」
「そりゃーお誕生日おめでとうって言いに来たんだよ」
「珍しい野郎だなおまえつーか彼女だろもうちょっとなんかやってやれよ」
「土方くんの誕生日だってお誕生日おめでとうって言ったじゃん。しかもマヨネーズあげたよね。わー私彼氏よりいい物土方くんにあげちゃったね」
「おまえあれほかほか弁当とかに付いてたマヨネーズじゃねーか」
「でもおいしかったでしょ?」
「まぁな・・・じゃねーよおまえ総悟いーのかよ」
「ああっそうだった忘れてたぁじゃ私探しに行くんで!ありがとう土方くんや!」





「いないなーなんか探すの軽くめんどくさくなってきた」
「あり、なにしてんでィ」
「わわ、総悟!探したんだよーどこいたの?」
「ずっと保健室で寝てた。女共が朝っぱらからきゃーきゃーうっさいんでね」
「すごー・・・そういえばクラスの子が総悟がいないとか言ってた気がする」
「こっちは朝から迷惑してんでィ。下駄箱中にプレゼント無理矢理突っ込みやがって上履きとれねーっての」
「うわぁーすごいなそれ。で、そのプレゼントどうしたの?鞄の中?」
「まさか。鞄になんか納まりきねーし」
「え、じゃあどー・・・・・・まさか」
「そのまさかでィ」
「うっわ最悪ー最低ー!捨てたの!?ホントに!?」
「ホントってんだろいらねーよあんなに。しかもたいてい菓子だし。使えそうなタオルとかは部活に寄付してきた」
「うおー悪魔の男だよ・・・」
「欲しくもねーもんくれる奴が悪いんでィ」
「・・・それもそーかもね」
「で?」
「え?」
「え?じゃねーよ。おまえ何の用でィ」
「あ、あーあー忘れてた」
「とっとと言えや」
「誕生日おめでとう!」
「・・・」
「・・・」
「・・・で?」
「え、いや、で?って・・・え?」
「え、それだけ?」
「う、んそれだけ・・・です」
「・・・しょぼいなおまえ」
「ええぇ!しょぼい!?私しょぼい!?」
「俺一応おまえの彼氏だろィ?なのにおめでとうだけって・・・あー虚しい」
「だって総悟プレゼント捨てると思ったから」
「それは他の奴からもらったやつだけでィおまえにもらったの捨てるわけねーだろ」
「(やばいときめいた!)う、うん・・・ごめん」
「もういいけど。ま、ありがとよ」
「うん(なんか申し訳ない)」
「じゃあ教室行くか」
「総悟」
「何でィ」
「誕生日おめでとう!大好きだよ!」



おめでとうを貴方に


(・・・こいつかわいーな)(ちょ、総悟おいていかないでよー!)